
プレイネクストラボ株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役:柏 匠)は、 全国170以上の自治体が導入するLINEではじめる自治体のデジタル総合窓口「スマート公共ラボ」の新シリーズとして、生成AIを活用した「スマート公共ラボ AIコンシェルジュ」について、サービスを体験した長野県軽井沢町の現場のご担当者様とともに学ぶ勉強会を、12月23日(火)に開催いたしました。
本イベントでは、弊社GovTech事業部による「スマート公共ラボ AIコンシェルジュ」の概要説明に加え、長野県軽井沢町の土屋様をゲストにお迎えし、同町におけるDX推進の方針や、「スマート公共ラボ AIコンシェルジュ」のトライアルを通じた率直な感想、運用イメージについてお話しいただきました。
目次
第一部:スマート公共ラボ AIコンシェルジュのご紹介
前半は、弊社GovTech事業部 部長の鈴木より、自治体向け生成AIチャットボット「スマート公共ラボ AIコンシェルジュ」の機能と特徴について解説を行いました。
住民コミュニケーションは「フェーズ2.0」へ

現在、自治体の住民コミュニケーションは、広報紙(フェーズ0)から、LINE配信や書かない窓口(フェーズ1.0)へと進化しています。弊社では、さらにその先にある「フェーズ2.0」として、AIによる自動接客やパーソナライズされたCRMの実現を掲げています。
AIコンシェルジュの主な特徴

今回ご紹介した「AIコンシェルジュ」は、生成AI(ChatGPT)とRAG(検索拡張生成)技術を組み合わせたシステムです。主な特徴は以下の通りです。
- リアルタイムWeb検索:自治体公式サイトのドメインを指定し、常に最新の情報を検索して回答を生成(最大10ドメインまで指定可能)。
- 学習データの柔軟な登録:Webサイトには載っていない詳細情報や、PDF/Word等のファイルを学習データとして追加可能。
- 直感的な管理画面:未回答の質問を分析し、ノーコードで学習データを追加・修正できるUI。
- 多言語対応:20ヶ国語以上に対応。質問者の言語に合わせてAIが自動翻訳して回答。
- 高いセキュリティ:AWS東京リージョンおよびAzure OpenAIを利用し、データは暗号化。WAFによる外部攻撃対策も実装。
デモ実演:精度の高い回答と「次世代の検索体験」

デモでは、福岡県宮若市様の環境を使用し、「乾電池の捨て方」や「市長のスケジュール」などの質問に対する挙動を紹介しました。
Webサイト上の情報をリアルタイムに参照し、引用元URL付きで回答を生成する様子や、ベトナム語での質問に対してもスムーズに母国語で回答する様子が実演されました。
第二部:軽井沢町様 事例インタビュー

後半は、長野県軽井沢町の土屋様にご登壇いただき対談形式で、同町のDX戦略とAIコンシェルジュのトライアル体験についてお話を伺いました。
軽井沢町のDX推進方針と課題
ー軽井沢町におけるDX推進の全体方針や優先領域を教えてください。
土屋氏:当町におけるDX推進の全体方針は、住民サービスの質を高めるとともに、庁内業務の効率化を着実に進めることを目的としています。
特に、行政手続の迅速化や情報の一元管理を通じて、職員がより付加価値の高い業務に集中できる環境を整えることを重視しています。その優先領域としては、まず庁内の事務処理や文書作成の効率化が挙げられ、これに関連して生成AIの導入を進めているところです。生成AIを活用することで、議事録の作成や文書要約等の支援を行い、職員の負担を軽減するとともに、住民への対応をより迅速かつ的確に行えるようにすることを目指しています。
さらに、データの活用による政策計画時の素案作成や、電子申請などのオンラインサービスの拡充による住民の利便性向上も重要な柱として位置付けています。
これらの取り組みを通じて、町全体として持続可能で効率的な行政運営を実現し、住民にとって身近で利用しやすいデジタル環境を整備していく方針です。
ーDX推進において、特に課題を感じている分野はどこですか。
土屋氏:当町におけるDX推進において特に課題として感じているのは、人材不足に起因する業務効率化の必要性です。限られた職員数で多様化する行政サービスを提供するためには、事務作業にかかる時間を削減し、住民対応に関係する、人にしかできない部分に十分な時間を確保することが不可欠と考えております。
そのため、生成AIを含むデジタル技術の活用によって定型的な業務を効率化し、職員が直接住民と向き合う業務に注力できる体制を整えることが大きな課題であり、同時に優先的に取り組むべき分野と考えています。
ーデジタル施策において、現場職員の理解や協力を得るために取り組んでいることはありますか?
土屋氏:当町ではデジタル施策を円滑に進めるため、現場職員の理解と協力を得ることを重要な課題と認識しています。そのため、各課にDX推進委員を設置し、各部署の意見や課題を集約しながら施策の方向性を共有する仕組みを整えています。
さらに、業務改革を目的とし、BPRをはじめとした、各種DX関連の研修を実施し、職員がデジタル技術の意義や活用方法を実務に即して学ぶ環境を提供しています。こうした取り組みにより、職員一人ひとりがDXの目的を理解し、自らの業務改善に積極的に関わる意識を醸成することを目指しています。
ーAI活用について、軽井沢町としてどのような期待や方向性を持っていますか?
土屋氏:当町におけるAI活用の期待と方向性は、まず庁内業務を効率的に運営し、職員が日常的に費やしている事務作業の時間を大幅に短縮することにあります。これにより、限られた人員でも円滑に業務を進められる体制を整え、人が行う必要がある業務の時間を確保することを目指しています。
さらに将来的には、AIが住民からの問い合わせや質問に直接対応できる仕組みを構築し、窓口や電話の対応を人に依存しない新しいサービス提供の形を実現したいと考えています。
こうした取り組みによって、行政サービスの利便性を高めるとともに、職員と住民双方にとって負担の少ない持続可能な行政運営を推進していく方針です。
ーAIサービス導入時に、特に懸念した点はありますか?
土屋氏:当町においてAI活用を進めるにあたり、特に懸念している点は次の3点です。
第一に、住民情報や行政データを扱う以上、セキュリティ面の確保は最も重要な課題であり、外部からの不正アクセスや情報漏えいを防ぐための仕組みを十分に整える必要があります。
次に、行政専用ネットワークであるLGWANとの親和性も大きな論点であり、既存のシステム環境との整合性を保ちながら安全にAIを導入する方法を検討しています。
さらに、閉域的な環境にAIを導入する際には、技術的な制約に加えて費用面の調整も避けて通れない課題であり、限られた予算の中で持続可能な運用を実現するための工夫が求められています。これらの懸念点を踏まえ、慎重に検討を重ねながら段階的にAI活用を進めていく方針です。
スマート公共ラボ AIコンシェルジュ使った感想
ー無償トライアルを申し込んだ背景や、期待していたことを教えてください。
土屋氏:電話や窓口の応対に係る時間の削減のための施策として、AIによる自動回答が有用性を持つと考えております。また、住民の皆さんが少ない手順で希望の情報を取得できる手段として、効果を見込めると期待しております。
ー実際に使ってみて、最も便利だと感じた場面はどこですか?
自治体のHPは内容の幅が広く多くの情報があり、必然的に構造が複雑してしまうところがあると思いますが、すぐに回答にたどり着ける部分は魅力的な面だと感じました。
ー回答品質や使いやすさについて、職員からはどのような反応がありましたか?
土屋氏:他の係の者にも体験してもらったが、おおむね良い反応だった。思っていた回答でなかった部分もありましたが、本格運用時には追加資料の登録を行うことで解決可能であると考えております。
ーAIに任せられる業務と、人が対応するべき業務の線引きについて、どのように考えましたか?
土屋氏:生成AIも含めて、要約や議事録の作成には作業時間の削減に役立つと考えています。ただし、個人情報や病歴などの要配慮個人情報の入力は閉域であっても行わない方向で利用の指針を調整中です。
また、AIが作成したものが、法的または倫理的に問題ないものか、住民の要望に対し充足するものか最終的に判断するのは人のやるべきところと考えています。
ー導入前に想定していなかった気づきや学びがあれば教えてください。
土屋氏:当町は観光業が盛んな地域であり、行政情報のほか、「週末の天気」だとか「どんな服装で行くのがいいか」などの情報も検索される可能性があるなど、これまで職員が電話などで対応してきた問い合わせに関しても回答できるように考える必要性を感じました。
また、「ここはホームページの内容が足りていない」などの抜けの確認ができて良かったと思います。
ー活用を進めるうえで、運用イメージはわきましたか?
土屋氏:スマート公共ラボ AIコンシェルジュのトライアルを行ったことで、実際の管理画面を操作しながら機能や設定の流れを体験できたため、導入後の運用イメージを具体的に描きやすくなりました。単なる説明や資料だけでは分かりにくい部分も、実際に触れてみることで「ここはホームページの内容が足りていない」とか「こういう場面ではこう対応できる」という理解が深まり、活用を進めるうえで大きな助けになったと感じています。
ー他自治体がAIコンシェルジュを導入する際、どのような準備や心構えが役に立つと思いますか?
土屋氏:スマート公共ラボ AIコンシェルジュを導入する際に役立つ準備や心構えとしては3点あげさせていただきます。
まず自治体のホームページに掲載しているFAQを常に最新の状態に保つことが欠かせません。情報が古いままでは、チャットボットの回答精度が下がり、利用者の信頼を損ねる恐れがあります。
また、電話やメールで寄せられる問い合わせの内容を日頃から把握し、それらを整理してホームページに反映させておくことも良いと考えています。こうした蓄積がチャットボットの回答の質を高め、利用者が求める情報にスムースにたどり着ける率をあげるのではないかと考えています。
さらに、導入前にトライアルを行い、想定される質問に対してチャットボットがどのように答えるのかを確認しておくことが、今回実際に行ってみて大切だと感じました。各自治体ごとに想定される質問にそれぞれの特徴があると思われますので、試験運用を通じて改善点を洗い出すことは有用と考えます。
質疑応答
最後の質疑応答では、参加者の皆様から寄せられご質問に回答しましたので、一部をご紹介いたします。
Q. セキュリティ面での懸念は?
A.システムはAWS東京リージョンとAzure OpenAIを使用しており、データは暗号化されています。また、入力された個人情報はログとして保存されますが、AIの学習には使用されず、セッション間での情報流用もありません。
Q. 古い情報がホームページに残っている場合の影響は?
A.古い情報が検索されるリスクがありますが、管理画面で特定のページを「除外設定」することが可能です。また、今後はページタイトルの年度を判定して新しい情報を優先するロジックの実装も予定しています。
■ 無償トライアル実施中
導入をご検討の方は、無償トライアルでお試しいただくことを推奨しております。
管理機能の操作体験を通じて、活用の具体的なイメージを掴んでいただけますので、ご希望の方はお問い合わせお待ちしております。
<問い合わせ先>
弊社では今後も、自治体様と住民の皆様の利便性向上に寄与するサービスの開発・提供に努めてまいります。
本サービスに関する詳細な資料請求やデモのご依頼は、お気軽にお問い合わせください。
次回イベントにご興味ある方は、スマート公共ラボLINE公式アカウントにご登録いただき、新着情報をお待ちください。

LINE ID @169hntco
スマート公共ラボについて
スマート公共ラボは、役所での各種窓口業務や、お問い合わせ対応をLINEで完結でき、業務の効率化と住民の利便性向上させる行政DXソリューションです。
導入にあたり、企画段階からコンテンツ内容を相談しながら設計し、住民と職員の双方にとって満足して利用できるようサポート、リリース後も原課様が自走して運用できる支援致します。現在、全国170以上の自治体が導入。
「スマート公共ラボ」はLINEを行政DXのツールとして活用することで、行政手続きのデジタル化・広報・子育て・生活・防災・コロナ対応・観光・ふるさと納税など、多くの分野で住民サービスを展開することが可能です。
「スマート公共ラボ」は今後も同プログラムの導入支援を積極的に行うことを通じて、全国の自治体や公共機関のデジタル化・DX推進に貢献してまいります。
■参考情報





