
2025年10月28日、プレイネクストラボ株式会社は、自治体向けの新たなソリューション「スマート公共ラボ AIコンシェルジュ」に関するオンライン説明会を開催しました。本イベントでは、ChatGPTとRAG(検索拡張生成)技術を活用し、住民からの問い合わせ対応などの効率化を実現する本サービスの全貌が、デモンストレーションを交えて詳しく解説しました。
目次
■プレイネクストラボとGovTech事業への取り組み
説明会は、弊社GovTech事業部責任者の鈴木による会社紹介から始まりました。プレイネクストラボは2016年に創業し、「DX開発受託」「エンジニア派遣」「エンジニア採用支援」そして「GovTech」の4つの事業を展開しています。
GovTech事業は2020年に進出し、すでに190万人以上の利用者を誇る福岡市公式LINEアカウントの機能をパッケージ化した「GovTechプログラム」は、全国170以上の自治体で導入実績があります。

■スマート公共ラボの進化と「AIコンシェルジュ」の位置づけ
続いて、弊社が提供する「スマート公共ラボ」のラインナップが紹介しました。LINE上で公的個人認証まで完結する「電子申請」や、マイナンバーカードに対応した「施設予約」といったサービスに加え、今回発表されたのが「スマート公共ラボ AIコンシェルジュ」です。本サービスはすでに岐阜県庁のプロポーザルで選定されるなど、注目を集めています。
鈴木は、自治体と住民のコミュニケーションが「広報誌と窓口(フェーズ0)」から「一斉配信とWebサイト(フェーズ1.0)」へと進化してきたと説明。そして「AIコンシェルジュ」は、住民一人ひとりに最適化された情報提供を行う「フェーズ2.0」の中核を担うソリューションであると位置づけました。

■「スマート公共ラボ AIコンシェルジュ」が目指す姿 ― HP改修不要で住民の「探せない」を解決
「スマート公共ラボ AIコンシェルジュ」の最大の目的は、住民がホームページで情報を探し回る手間をなくすことです。
「自治体のホームページには情報はあるものの、検索でヒットしなかったり、スマートフォンに最適化されていなかったりして、住民が情報にたどり着けないケースがあります。AIコンシェルジュは、ホームページの情報をAIが理解し、住民からの質問に直接回答します。」(鈴木氏)
これにより、自治体職員は既存のホームページを更新するだけで、AIが最新の情報に基づいた回答を自動生成するため、ドキュメント管理の負担からも解放されます。

■「スマート公共ラボ AIコンシェルジュ」の主な特徴とRAG活用の仕組み
本サービスの主な特徴は以下の5つです。
- 多様な学習データに対応:PDF、Word、Excelなどの既存文書をそのまま学習データとして読み込み可能。
- 回答の優先順位付け:特定の情報を優先的に回答するよう設定可能。
- リアルタイムWeb検索:自治体のドメインを指定し、常に最新の情報をWeb検索して回答を生成。
- 直感的な管理画面:専門知識がなくても回答のチューニングやデータ管理が容易。
- 20カ国語以上の多言語対応:質問された言語で自動的に回答。

これらの高精度な回答を支えるのが、RAG(検索拡張生成)技術です。住民からの質問を生成AIが分析・コンテキスト化した上で、①優先順位の高い「登録済み学習データ」と、②リアルタイムの「Web検索」の2段階で情報を収集。最後に生成AIがそれらの情報を基に、自然で分かりやすい回答文を生成します。
「信頼度の低いデータは利用しない仕組みになっており、ハルシネーション(誤った情報を生成する現象)を防ぎ、回答の正答率向上に寄与します。」(鈴木氏)
■デモンストレーション:宮若市での活用事例から庁内利用まで
イベント中盤では、実際に導入されている福岡県宮若市の事例を中心に、詳細なデモンストレーションが行われました。PC、スマートフォン、LINEの各プラットフォームで、チャットボットが自然な対話で質問に答える様子が紹介されました。
<デモのポイント>
- セッション内の文脈理解:「定住奨励金について」と質問した後に「LINEで申請する方法は?」と続けて質問すると、AIが「定住奨励金をLINEで申請する方法」と文脈を理解して回答。
- リアルタイム性と複数ソースからの回答:「市長のスケジュールを教えて」という質問に対し、公式サイトの複数のページからリアルタイムで情報を収集し、最新の予定を提示。
- 多言語対応:「乾電池の捨て方」をベトナム語で質問すると、ベトナム語で回答。翻訳の精度も高く、住民サービスの向上に貢献。
- 庁内業務での活用:住民に公開せず、職員専用ツールとしての利用も可能。宮若市では、過去の議事録を全て学習させ、職員が議会答弁の検索や要約に活用している事例が紹介されました。

■無償トライアル
また、導入を検討する自治体向けに無償トライアルも実施しています。指定URLを学習させて、お試しいただけます。職員向けの管理機能も操作できるので、運用時のイメージもしやすくなるため、まずは無償トライアルでお試しいただけたらと思います。
■Q&Aセッション(抜粋)
- Q. AIが誤った回答(ハルシネーション)をしないための対策は?
- A. RAGの仕組みにより、学習データやWeb検索結果といった根拠に基づいて回答を生成します。また、信頼度が低いと判断した情報は回答に利用しない閾値(しきいち)を設定することで、ハルシネーションを抑制しています。
- Q. 職員だけで利用することは可能か?
- A. 可能です。住民公開用とは別に、庁内イントラネットなどからアクセスできる職員専用の環境を構築できます。その場合、初期費用・月額費用は別途発生します。
- Q. ホームページのどこまで情報を収集できますか?
- A. Googleの検索結果に表示されるページであれば、サイトの階層の深さに関わらず情報を収集できます。特定のページを検索対象から除外する設定も可能です。
今回の説明会では、「AIコンシェルジュ」が単なる問い合わせ対応ツールに留まらず、多言語対応によるインクルーシブな住民サービスの実現や、庁内ナレッジの有効活用といった、自治体DXを加速させる強力なポテンシャルを持つことが示されました。
詳細情報をご希望の方は、お気軽にお問い合わせの方お待ちしております。
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