【三重県 鈴鹿市】情報発信を「メール」から「LINE」に変更したことで“自治体の課題”が解決した理由とは?

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スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
左:三重県鈴鹿市 政策経営部 情報政策課 水谷晴香さん、右:同・ 石井一成さん

日常的に多くの方が利用しているLINEが、自治体の情報発信を変えました。住民の属性を設定して情報を届けられる「セグメント配信機能」で不要な情報が届かなくなるため、LINE公式アカウントをブロックされてしまう懸念が減少するなど、住民の満足度を高めるさまざまな機能により、友だち登録数の増加も期待できます。というわけで、今回は三重県鈴鹿市で情報発信をされているご担当者に取材し、2022年11月より運用開始された「スマート公共ラボ with LINE SMART CITY GovTech プログラム」で課題が解決された理由、情報発信の変化、今後の展望などを伺ってみました。 


メール配信サービスの課題を
「LINE」で解決したかった


—三重県鈴鹿市のことや、所属されている部署のことを教えてください

水谷さん:鈴鹿市は三重県の北中部に位置する、人口約20万人の市です。F1日本グランプリが開催される鈴鹿サーキットがあり、モータースポーツのまちとしてよく知られています。自動車関連産業などの工業だけでなく、お茶や植木、水稲などの農業も盛んで、工業と農業がともに成長した「緑の工都」となっています。

スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。

私たちは「情報政策課」で、市の情報発信を主に担当しています。広報紙の発行や、市公式ホームページの運用、SNS等での情報発信、記者会見などを行っています。


—では、「スマート公共ラボ with LINE SMART CITY GovTech プログラム」を導入する前に、鈴鹿市として抱えていた課題はございましたか?

石井さん:今まで情報発信の一つのツールとして、他社のメール配信サービスを導入し、災害、防犯、役立ち、子育てという四つの項目の情報配信を行っていましたが、三つ課題がありました。

まず一つ目が、登録者数の伸び悩みです。最近では情報を入手する手段として、メール配信サービスは、需要が少なくなってきているのかなと感じていました。そうした中で、幅広い世代に向けて情報発信する手段を、市として導入する必要がありました。

二つ目は、細かなニーズに対応した情報発信が、今まで難しかったということです。例えば、子育ての情報に関しても、出産前、赤ちゃん、未就学、小・中学生など、子どもの年齢や成長過程に応じて必要な情報が異なります。これまで「子育て」と、一括りにして情報を送っており、多くの方に不要な情報まで届ける結果になっていました。

そして三つ目が、アンケート調査です。これまで活用していたメール配信サービスでもできたのですが、登録いただいている年代層が偏っていました。市政にアンケート結果を反映させるためには、幅広い年齢層のご意見が必要ですので、さまざまな世代の方にアンケートができる手段を導入しなければいけないという課題がありました。

このような課題を解決するために、国内で最も利用者が多いと言われているコミュニケーションアプリのLINEを活用することが、解決の糸口になるのではないかということで、導入に至りました。

スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
鈴鹿市LINE公式アカウント基本メニュー
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鈴鹿市LINE公式アカウント子育てメニュー
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受信設定画面


庁内の合意形成と
システムの理解がカギ


—細やかな情報発信と、幅広い世代の方にご利用いただくことが必要だったのですね。では、公開までの構築作業は、いかがでしたか?

石井さん:庁内の合意形成など、限られた時間の中で調整することが大変でしたね。無事に運用開始できたので、良かったと感じています。


—庁内調整が必要だったとのことですが、他にも苦労された点はありましたか?

石井さん:私どもも、なかなかシステムを理解できないところがあり、構築をスムーズに進められないところがありました。プレイネクストラボのスタッフの方に何度も質問させていただき、丁寧に説明やフォローを行っていただいたことで、運用開始ができたと思っています。


知りたい情報に
素早くたどり着ける


スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。

—導入後、これまで抱えていた情報発信などの課題は、解決されましたか?

水谷さん: LINE公式アカウントのメニューに、「子育て」というタブを設けたのですが、市公式ホームページでは、子育て情報に関して細分化していないため、必要な情報にたどり着くまでに時間がかかっていたところがあります。今回、子育て専用のタブを設けたことで、それぞれの必要な子育て情報にたどり着きやすくなったと思います。その他にも「ごみの分別案内」を導入したのですが、「年末掃除のときに役立った」といったご意見をいただきまして、いろいろと活用いただけているのかなと思います。

スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
子どもの成長過程に合わせた子育てメニュー
スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
ごみの分別方法を品目で検索するか、
ごみ収集カレンダーを閲覧するか選択


—子育てのタブは、もともと導入する予定だったのでしょうか?

石井さん:そうですね、子育てについてはLINEを導入するという話になったときから、「タブを設けるなどして子育て情報に誘導してほしい」という要望がありました。やはりタブを用意することで、子育てについてより細かく案内できるようになりました。


—導入後は、LINEによる情報発信とSNSは、どのように併用されていますか?

石井さん:SNSとLINEを明確にすみ分けているというわけではありません。ただ、LINEについては、メール配信サービスの後継というような位置づけで活用しています。基本的にはこれから行うイベントの告知から、災害情報など市民の方の命に関わる内容も含めた情報発信に活用しています。SNSに関してはそのような告知的な部分もありつつ、イベントなどの出来事の結果を、写真を使ってお知らせすることに活用しています。


友だち登録を増やし
情報発信を強化したい


—ところで、友だち登録を増やす施策は実施されていますか?

水谷さん:SNSや広報紙等で告知をしています。また、最近周知用のチラシを作ったため、さまざまな施設に設置しています。イベント、転入手続きや母子手帳の交付の際などに配布して、友だちをどんどん増やしたい思っています。

スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。


住民から届く
喜びの声が嬉しい


—実際にLINEによる情報発信をされてから、住民や職員の方から反応や感想はありましたか?

水谷さん:今日も市のFacebookで友だち登録を促す告知をしたところ、「結構役立っています」というようなコメントを投稿してくださいました。庁内ではなく住民の方からの好意的なコメントとして、SNSに書いていただいたのが初めてだったので、嬉しかったです(笑)。


—住民の方々も、実際に利便性を実感されているのですね

水谷さん:特に、住んでいる地区のごみの収集日のお知らせが届く機能や、ごみの分別検索ができる機能について、「便利です」というお声をいただいています。

スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
ごみ収集日の通知設定画面
「ごみの種類」「エリア」を設定
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ごみの品目を入力すると分別方法を案内


—今後、「スマート公共ラボ with LINE SMART CITY GovTech プログラム」では、何か新しい活用法を予定されていますか?

水谷さん:健康づくりの担当課から、「健康づくりに取り組んでポイントを貯めると、特典がもらえる」という事業を、LINE上でできないかという話で、現在一緒に準備を行っています。

石井さん:この事業は紙で申請いただいていますが、LINEを活用すれば、スマートフォン上でポイントを貯めることができ、LINEから申請ができるようになりますので、多くの方が気軽に参加しやすい環境に繋がると思っています。

このようにLINEの活用法が増えていけば、利用される方の利便性が高まりますし、事務的な部分でも、デジタル化によって管理しやすくなり、効率化に繋がっていきます。そして、友だち登録の増加にも繋がっていくかと思います。ですので、庁内に「LINEの機能活用」を積極的に呼びかけながら、今後もLINEを市民の皆さんに活用いただくため、機能の充実を図っていきたい思っています。

スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
鈴鹿サーキットには世界各国から大勢の観客や関係者が訪れる
スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
伝統的工芸品の「鈴鹿墨」

今回の取材では、LINEを活用することで健康増進にも繋がるなど、さまざまな可能性が広がることがわかりました。住民の満足度が高まる機能を導入することで、友だち登録数が増加し、情報周知の精度が高まり、業務の負荷は減少します。全国の自治体で導入が進んでいる「スマート公共ラボ with LINE SMART CITY GovTech プログラム」の優れた利便性を、すでに多くの住民や職員の方々が実感されています。ぜひ、三重県鈴鹿市のように課題を解決したいと考えている自治体のご担当者の方は、お気軽にプレイネクストラボまでお問い合わせください。豊富な導入事例の知見を生かし、現在の状況や課題に適した解決策をご提案いたします。

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