【福岡県 志免町】LINEによる情報発信が住民に好評!若年層にも情報が届きやすくなった理由&「防災モード」に施した工夫とは?

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LINE GovTechプログラムを導入した福岡県志免町では、LINEによる情報発信を活用することで、これまで課題だった若年層にも情報が届きやすくなりました。また、台風が接近するなど災害の恐れがあるときには、LINE公式アカウントを「防災モード」に切り替えることで、災害に関する情報を検索しやすくなりました。さらに「防災モード」を活用してみて気になった点を改善するため、とある工夫を施すことで、刻一刻と変化する状況に対応しやすくなったのだそう。というわけで今回は、福岡県志免町のご担当者にインタビュー取材を慣行し、LINEによる情報発信の実態と、課題が解決された理由を伺ってみました。

福岡県志免町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
左:志免町 まちの魅力推進課 初村 浩子(はつむら ひろこ)さん、右:同係長 平田 滋栄(ひらた しげはる)さん


LINEなら作業量が減少し
タイムリーに発信できる


—まず志免町のことや、所属されている「まちの魅力推進課」について教えてください

初村さん:志免町は2019年4月に、町制施行80周年を迎えました。面積が8.69キロ平方メートル、人口が4万6000人を超えておりまして、全国の町村の中で人口密度が第一位の町です。また、平成21年12月に国の重要文化財に指定された「旧志免鉱業所竪坑櫓」が、町のシンボルになっています。

私たちが所属している「まちの魅力推進課」は、LINEやホームページ、広報紙などによる情報発信や商工、観光、シティプロモーション、町のイベントなどの他にも町内会、ボランティア、男女共同参画など幅広く業務を担っています。


—では、LINE GovTechプログラムを導入する以前より、志免町として抱えていた課題や問題点はありましたか?

平田さん:LINE GovTechプログラムを導入する前から月1回、広報紙を発行しています。また、ホームページやテレビのdボタンを活用した、情報発信も行っています。それぞれに課題がありまして、広報紙は若い人があまり手に取っていただけないということと、ホームページは必要な情報だけを検索して、受け取る側が必要な情報のみを受け取るため、他の情報があまり周知できないことが挙げられます。また、dボタンは特定の放送局のチャンネルを観ていただかないと、情報を閲覧できないという課題がありました。さらに、それぞれで情報を発信するための作業が必要になります。そのような作業量を少なくし、タイムリーに情報発信できる手段がないかということで、新しい情報発信の手法を検討していました。


—では、LINE GovTechプログラムを導入された理由や決め手を教えてください

初村さん:先ほど申し上げた課題の「タイムリーに情報発信ができない」という部分ですが、広報紙は2ヶ月ほど前から準備をして情報を作っていくので、タイムリーな情報は掲載できません。広く素早く発信できるLINEなら、このような課題を解決できるということで、導入の決め手になりました。あとはLINE GovTechプログラムを導入されている福岡市さんや、近隣の町の状況を見たときにも、よいと思える点が多かったです。また、決定打としては、コストが安く導入できることも魅力でした。


公開まで
調整や作業に没頭していた


—導入を決定されてから公開まで、作業はスムーズに行われましたか?

平田さん:志免町では、導入までの期間を短かく設定していました。そのため、各課との調整が少々大変でしたね。あとは作業中に悩んでいるところなどを貴社に電話で至急尋ねたかったのですが、チャットツールを使ったやり取りであったため、細かいところまでの確認が難しく、少し苦労しました。特に、損傷報告機能作成の部分は自分たちで作成できる自由度が低く、プログラムの操作をしていただかないといけない部分が多かったので、作業を完了するまでに多くの時間を費やしました。


—他にも困ったことなどはありましたか?

初村さん:リッチメニューやシナリオを、私と係長の2人で作っていったのですが、初めは作り方なども全然わからなかったので大変でした。シナリオの作成中に保存ができなくなることが何度もあり、1からまた作り直しということがありました。私も学習すればよかったのですが、必死になって作っているので、途中で保存し忘れてしまい、最後になって保存できないということがあって、それがちょっと大変でした(笑)。


リッチメニューや
セグメント配信が便利


福岡県志免町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
二人三脚で公開までの作業を担当されてきた

—では、LINE GovTechプログラムを導入してみて、優れていると感じられた点はありますか?

初村さん:やはりホームページで自分の知りたい情報だけを調べるという方法も簡単ではあるのですが、リッチメニューからシナリオをたどってアクセスをしていただき、手軽に問題解決できるのはすごくいいなと思いました。また、セグメント配信をすることで、ダイレクトに情報を発信できるようになったことは大きな効果だと感じています。特に実感したのは、迷い犬が発見された際に、LINEを使いその情報を発信したケースです。画像を貼付することができることもあり、すぐに飼い主が見つかりました。迷い犬が発見されたこともLINEで報告させていただいたら、窓口に来られた町民の方が「すぐに見つかってよかったね」と声をかけてくださり、ちゃんと見ていただいてるんだなと感じました。

福岡県志免町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
庁舎の窓口にLINE公式アカウントに登録できるQRコードを設置

—アットホームで、すごくいいお話ですね。迷い犬のことは他の方々も心配されるでしょうし、見つかったことがわかると安心しますよね。他にも、特に便利だと感じられた機能はありますか?

平田さん:ユーザーに友だち登録をしていただくときに「受信設定から必要な情報を選んでください」と、メッセージで案内しています。やはり、不必要な情報が届いてしまうと、迷惑がられてしまうこともあると思うので、自分が必要な情報だけをチェックすることで、ほしい情報のみを利用者が受信して得られるという点が便利だと感じています。


防災モードを
さらに使いやすく


—災害時にリッチメニューを変更できる「防災モード」を導入されたそうですが、こちらはいかがでしたか?

初村さん:すでに何度か防災モードに切り替えたことがあります。自分が今いる場所から最寄りの避難所を検索できたり、避難所の開設情報も簡単に確認できたりと、すごく便利だと思っています。ただ、防災モードに切り替えると、利用者がLINEを開いたタイミングで避難所の案内が始まるので「すぐに避難しないといけない」という印象を与えてしまいます。状況がひどくなってきたときに“用心してもらいたいから注意を呼びかけたい”、でも、“避難してください”という防災モードに切り替えるのは早すぎるという微妙な状態のときに困ってしまって。

そこで、“防災モードに切り替えるには早すぎるけど注意は呼びかけたい”、というような状況になったときに、通常モードと防災モードの間でワンクッションになるようなリッチメニューを作成しました。現在は、被害が大きくなる前にいったん切り替えておき、さらに被害が大きくなりそうだと判断したときには防災モードに切り替えるという2段階の設定にしています。


—ちなみに、損傷報告も活用されているそうですが、効果や反響はありましたか?

初村さん:LINEを利用し始めて8ヶ月ぐらい経ちますが、これまでに約10件ほど報告を受けて対応を行いました。しかしまだ、周知が足りていないとも感じているので、これからどんどん周知を行っていって、もっと活用していただきたいなと思ってます。


友達登録を増やして
情報の周知を強化したい


—すでにLINE GovTechプログラムをさまざまなシーンで活用されていますが、住民や職員の方々から反応はありましたか?

平田さん:はい。先ほどの防災モードですが、今年は台風が続いているということもありまして、広報紙でLINEを紹介しました。その際、防災モードのことを取り上げたところ、ご高齢の方が何人か「友だち登録をする方法を教えてほしい」ということで窓口に来られたり、電話によるお問い合わせを多くいただいたりと反響がありました。


—もう本当に生活に必要な機能として、LINEを活用されている高齢者の方も増えているのですね。今後はLINEGovTechプログラムで、新しいコンテンツや活用法を予定されていますか?

福岡県志免町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
チラシなども作成して友だち登録を促進

初村さん:新しいことにもチャレンジしたいのですが、まずは友だちを増やしたほうが、発信した情報が広く皆さんに届くかなと考えています。今、町内の小・中学校では、保護者向けのメール配信なども実施しているのですが、LINEで情報発信したほうがメリットが大きいのではないかと考えています。今後は学校で活用していただくなど、ニーズが多い部分を見いだしていって、その部分で活用できるコンテンツを探していけたらいいかなと思っています。友だち登録を増やすための手段としては、志免町公式キャラクター「シメッチャ」のLINEスタンプの作成も検討しています。

福岡県志免町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
旧志免鉱業所竪坑櫓
福岡県志免町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
宇美川沿いに咲き誇る桜
福岡県志免町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
炭鉱の町を象徴するメタセコイア(石炭の原木)のイルミネーション
福岡県志免町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
志免町公式キャラクター「シメッチャ」

日常生活に密着した利用から、台風などの防災面まで、幅広いシーンでLINE GovTechプログラムが活用されている様子が垣間見えてくるインタビューでした。高齢者の方にとっても、手元のLINEに情報が届くことは、従来までの情報入手の方法と比べて、格段に利便性が高まったといえるでしょう。迷い犬の情報に安堵する、優しい笑顔の高齢者の方々の手元には、自治体からの情報が素早く届く体制が整えられています。チラシや広報紙などと併用して活用される、LINEによる新しい情報発信の手法は、すでに多くの住民から好評です。今後も自治体の現場で実際に活用されながら、ニーズや状況に適した新しい活用法が見いだされていくはず。今回お話を伺った志免町の現場からも、やがて全国区となる新機能や活用法が誕生するかもしれません。住民の安全安心だけでなく、職員の負荷も減少するLINE GovTechプログラムは、本日も全国の自治体で活躍しています。

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