【岩手県 一関市】スマート公共ラボで情報発信革新!「セグメント配信」と「プッシュ通知」で課題を解決した自治体を取材

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スマート公共ラボ導入事例インタビュー。岩手県一関市。 スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
一関市役所 庁舎前にて
一関市 市長公室 広聴広報課 課長補佐兼広聴広報係長 今野勝裕氏(写真右)、同・主任主事 藤野圭太氏(写真左)


情報配信をLINEで革新!
一関市のイノベーション


LINE公式アカウントは多くの自治体で採用されていますが、友だち登録をしているユーザー全員に同じ情報を一斉配信する方法にはいくつかの問題があります。

特に、一斉配信される情報の重要性は、住民ごとに異なるため、結果としてブロックされてしまうことがあります。また、本当に情報が必要な人へ周知しづらいことも課題です。

岩手県 一関市では、このような問題を解決するために、2023年5月31日からスマート公共ラボ with LINE GovTechプログラムを導入し、セグメント配信機能を活用し始めました。

この改善により、住民にとって必要な情報を確実に届けることができるようになり、現場の作業効率も向上しました。では、一関市では具体的にどのような取り組みを実施し、課題を解決したのでしょうか。本記事では、自治体で情報発信に直接関わる担当者に取材し、成功の秘訣を探ります。

スマート公共ラボ導入事例インタビュー。岩手県一関市。リニューアルしたLINE公式アカウント。 スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
リニューアルした一関市LINE公式アカウント


充実した機能面と
バランスの取れた予算が魅力


―まず、お名前と所属されている部署のことを伺ってもよろしいでしょうか?

今野さん:一関市役所の市長公室 広聴広報課、課長補佐兼広聴広報係長の今野勝裕と申します。よろしくお願いします。

藤野さん:同じく、広聴広報課の主任主事 藤野圭太です。よろしくお願いいたします。

今野さん:一関市の広聴広報課は、市民の声に耳を傾け、同時に、市からの情報を住民に届けるため、日々業務にあたっています。また、市民からの多様な要望や意見への対応も行っており、これらの業務を通じて市役所と住民の橋渡しをしています。

スマート公共ラボ導入事例インタビュー。岩手県一関市。 会議室。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。


―では、一関市の特徴を教えてください

藤野さん:一関市は岩手県の最南端に位置しており、宮城県との県境にある自治体です。東北地方のほぼ中間地点に位置し、「中東北の拠点都市」としての役割を担っています。人口規模においては岩手県内で3番目であり、面積も東西にかなり広い自治体です。また、市内には厳美渓など自然豊か観光地があったり、一関・平泉バルーンフェスティバル2023といったイベントも開催されたりしています。

スマート公共ラボ導入事例インタビュー。岩手県一関市。 厳美渓。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
厳美渓
スマート公共ラボ導入事例インタビュー。岩手県一関市。 釣山公園。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
釣山公園
スマート公共ラボ導入事例インタビュー。岩手県一関市。 一関・平泉バルーンフェスティバル。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
一関・平泉バルーンフェスティバル

面積の広い自治体であることから、情報発信の仕方には工夫が必要だと考えています。


―ありがとうございます。スマート公共ラボ with LINE GovTechプログラム導入前に、一関市で抱えていた課題はございましたか?

今野さん:はい、これまで一関市ではFacebookやX(旧Twitter)などを活用した情報発信が中心でした。LINEは新型コロナワクチン接種が始まるときに使用を開始し、当初はワクチン接種に関する情報のみを扱っていました。しかし、他の自治体が行政情報の発信をLINEで提供し始めたことをきっかけに、本市でも検討を始めました。しかし、予算的な問題もあり、どのように進めるかについては、かなりの時間を費やして検討しました。

スマート公共ラボ導入事例インタビュー。岩手県一関市。 取材の様子。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。


―LINE GovTechプログラムを採用することに決めた背景について、具体的な状況を教えていただけますか?

今野さん:さまざまな事業者さんからご提案を受け、どの事業者さんも魅力的な機能を備えていました。ただ、本市の場合は予算の制約もあったので、多くの予算を出せる状況ではありませんでした。どの事業者さんの提案を採用しようか悩んでいたとき、プレイネクストラボさんからLINE SMART CITYメッセージ配信プランの紹介を受けました。ご担当者から説明を受け、我々の必要とする機能が備わっており、さらに予算面でも魅力的であることがわかり、採用を決定しました。


多彩なカテゴリーの情報が
迅速かつピンポイントで届く


―公開までの構築作業は、順調に進みましたか? 特に印象的だった点や困難だった点があれば教えてください

藤野さん:LINE公式アカウントとスマート公共ラボ with LINE GovTechプログラムの接続に関しては、すべてプレイネクストラボさんにお任せしていたので、その部分に関しては特に問題はありませんでした。ただ、セグメント配信のための受信設定項目をどのように設定するかについては少し悩みました。項目が多すぎると設定する住民が困りますし、少なすぎると配信する職員が困ってしまうので、ちょうどいいバランスで項目を設定することが大変でした。しかし、プレイネクストラボさんのご担当者から、他の自治体の例や参考になる情報をいただいたおかげで、その点に関してもスムーズに進んだと思います。


―いよいよ導入されて、以前まで抱えていた課題は解決されましたか?

藤野さん:はい、そうですね。FacebookなどのSNSでは、プッシュ型の通知が難しい面がありましたが、LINEを利用することで、その点が解決し、一歩前進しました。また、セグメント配信機能があることで、カテゴリーに応じて配信する対象者を限定することができるようになりました。これにより、住民ごとに必要な情報を届けることができるようになるなど、運用がしやすくなったと感じています。


―セグメント配信については、どのようなカテゴリーの情報発信をされていますか?

藤野さん:私たちが設定しているカテゴリーは生活関連情報、健康・福祉関連の情報、イベント情報、新型コロナウイルス関連情報などです。また、最近では図書館関連のイベント情報も積極的に配信しています。また、複数のカテゴリーを設定できるようになっているため、一つのジャンルにとらわれない情報なども含め、さまざまな情報を配信できるようになりました。

スマート公共ラボ導入事例インタビュー。岩手県一関市。 セグメント配信の受信項目設定画面。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
セグメント配信の受信項目設定画面


―セグメント配信を導入後、市ではどのような変化がありましたか?

藤野さん:以前はホームページやFacebookなどを中心とした情報発信でしたが、ホームページやFacebookは各課で編集・投稿できるものの、以前までのLINE公式アカウントによる配信では、配信用のアカウントが一つしかなく、配信ができる担当者が限られていました。しかし、スマート公共ラボ with LINE GovTechプログラムを導入したことで、配信用のアカウントを設定できるようになり、各課での柔軟な配信が可能になりました。情報発信における利便性が向上したと感じています。


―では、住民や職員の方々から、セグメント配信に関する感想や反響があったら教えてください

藤野さん:本市のSNSの運用形態では、配信がメインのため、大きな反響は見えづらい部分があります。しかし、受信設定に関する問い合わせは多くありました。受信設定をしないと情報が届かなくなるため、定期的な設定案内や画像を利用して受信設定を促したり、広報紙による案内も行ったりしました。少しずつ受信設定をしてもらう件数を増やし、浸透させていく取り組みを続けています。また、職員側も配信に慣れていない部分があるため、配信の設定方法などについて、もう少し取り組む必要があるとも感じています。

スマート公共ラボ導入事例インタビュー。岩手県一関市。 LINE公式アカウントのチラシ。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。
公式LINEのリニューアルに併せて、受信設定のお知らせをした市の広報誌「I-Style」


進化し続ける
機能拡張と利便性向上


―ところで、構築作業から導入後の運用まで、プレイネクストラボが提供するサポートについてはいかがですか?

藤野さん:導入に向けて、足並みを揃えて進めていただいたので、全体としてスムーズに作業ができたと思っています。導入後も、特に大きな不具合はありませんでした。設定の方法など細かい点を質問した際にも、迅速に対応していただきました。


―では、最後の質問ですが、今後LINE GovTechプログラムでは、どのような活用方法や展開を予定されていますか?

藤野さん:現在、受信設定にはお子様の生年月日を含めていますが、この情報を活用したリマインド配信の体制が整っていません。子育て部門と調整しながら、健診のお知らせなどを通知できるように取り組んでいきたいと考えています。また、受信設定を導入後、まだ設定の変更はしていないため、今後は状況に応じて受信設定の見直しなどを行い、対象者をより適切に絞り込むことを検討しています。

スマート公共ラボ導入事例インタビュー。岩手県一関市。 庁舎前。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。

※ ※ ※

一関市で活用されているセグメント配信は、他の自治体でも好評な機能です。ピンポイントで情報を届けられるだけでなく、ブロックされる懸念が減少するため、友だち登録数の増加も期待できます。今後もさまざまな機能が追加されることで、さらなる利便性の向上が期待できるでしょう。一関市の成功事例は、他の自治体にとっても参考になるはずです。

すでにLINE公式アカウントを活用されている自治体でも、さらなる効率化と課題解決のために、スマート公共ラボwith LINE GovTechプログラムの導入を検討してみませんか? 全国の自治体でさまざまな課題を解決してきた、プレイネクストラボのスタッフが豊富な成功事例を活かして、適切な解決策をご提案させていただきます。まずはお気軽に、どのようなことでもご相談ください。

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