【長崎県 平戸市】友だち登録数が約4倍増!LINE GovTechプログラムの発信力が高まった「平戸観光協会」の施策とは?

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スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報のセグメント発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報など様々なお問合せをLINEで対応でき、また、コロナワクチン予約システムなどオンラインで各種申請、予約や、住民票のコピーなど決済まで完結できる電子申請など様々な自治体業務をデジタル化することができます。

「平戸市観光協会」のLINE公式アカウントは、GovTechプログラム導入時の友だち登録数は3,500人ほどでしたが、現在は14,000人超(2022年11月21日現在)に増加しました。県外からの登録者数も増えたことで、平戸市の観光情報を全国に周知する発信力が高まり、観光に関するさまざまな活用法が広がりました。では、実際にGovTechプログラムを活用している現場では、どのような施策が実施されてきたのでしょうか。今回は一般社団法人 平戸観光協会に所属されている山﨑翔太さんに取材し、GovTechプログラムを導入したきっかけや、友だち登録数を増やすために実施されたキャンペーンなど、LINEを活用した情報発信の実態を伺いました。


イベントの初速も改善!
旅前に観光情報を得られる


—まず平戸市のことや、平戸観光協会についてご紹介いただいてもよろしいでしょうか?

山﨑さん:平戸市は長崎県の北西部に面した平戸島というところにございます。歴史や自然が多くありまして、観光客の皆様にも食や自然といったところで、好評をいただいております。今の時期ですと、11月1日から「あら鍋祭り」など食に関してのイベントなども行わさせていただいております。平戸観光協会につきましては、7月より観光案内所の方に事務所を移転しまして、観光のお客様や住民の皆様に、より接しやすいような事務所として一元化をしております。


—では、GovTechプログラムを導入する以前より、平戸市や観光協会で抱えていた課題や問題点はありましたか?

山﨑さん:どこの観光地や地域でもそうだと思うのですが、イベントなどを行う際に、イベントがどんどん進んでいけば認知度がアップして、参加者が増えていくのですが、最初の初速の部分で、お客様や観光客の方への認知度が薄くなってしまい、出足が遅くなるといった課題がございます。そこで、お客様の手元に情報が届きやすい仕組み作りができ、その課題を解決できればということで、GovTechプログラムを導入するきっかけになりました。


—観光やイベントに関して、ちょっと遅くなりがち初速の部分を、LINEの情報発信で補うという形ですね

山﨑さん:今はどんどんデジタル社会が進んでいく中で、やはりどうしてもイベントや観光のパンフレットなどは、今までは紙の媒体が主流だったので、古紙などが多くなってくると環境問題に繋がっていきます。また、現地に訪れないと、お客様が情報を得ることができないということも課題でした。GovTechプログラムの導入をしたことで、平戸市に訪れる前に情報を手にすることができます。紙のパンフレットやチラシを作る枚数を減らすことができ、お客様のもとに情報をデジタルで送れるという部分でも、GovTechプログラムの導入は大きな役割を果たしていると思います。

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平戸観光協会LINE公式アカウント


緊密なサポートで
スムーズな作業を実感


—GovTechプログラムの導入を決定されてから、公開までの作業はスムーズでしたか?

山﨑さん:やはりすべてがスムーズにいったかというと、そうでもない部分もありました。観光地地点というものを登録していく作業の中で、Zoomを通してプレイネクストラボさんと打合せを都度させていただいていたのですが、お互いの認識不足であったりとか、確認不足であったりっていうところで詰まった部分っていうのもありました。ただ、完成に至るまでには、より緊密にサポートしていただいたので、問題なくスムーズに作業が進んだと思います。


—公開までの作業中に、良かった点や優れていると感じられた点はございましたか?

山﨑さん:優れた点に関しては、普通でしたら平戸市にプレイネクストラボさんのスタッフの方に来ていただいて、プログラムの修繕や改善などをしていただくかと思うのですが、チャット形式で修繕したい部分に関してすぐに対応していただいたので、そこに関してはやりやすかったと思います。


—では、悩んだことや困ったことはありましたか?

山﨑さん:そうですね、先ほども申し上げましたが、作業をしていく中で観光地地点というものを我々の方で登録させていただいたのですが、やはり量が多かったので、どうすれば効率よく早く確実に登録ができるのかというところで悩みました。また、登録地点が多かったことで、より時間がかかってしまい、作業がギリギリになることもありました。


LINEによる問い合わせで
業務の負荷が減少


—いよいよGovTechプログラムを導入されてみて、以前までに抱えていた課題や問題点はどのように解決されましたか?

山﨑さん:パンフレットやチラシで多くの紙を使用するという課題に関しては、平戸観光協会のLINE公式アカウントの友だち登録者数が増えていくにつれて、紙の媒体を減らしていくことができると感じています。全国旅行支援なども実施されていました(現在はながさきで深呼吸の旅へ変更しております。)が、それと一緒に平戸市でも実施したキャンペーンを通して、友だち登録者数が上昇しました。平戸観光協会のLINEを活用することで、平戸市に来る前に観光情報を得られるという部分でも、少しずつですが課題は改善傾向にあります。今後はもっともっと改善されていくのかなと思います。


—ほかにも、特に便利だと感じられた機能はございますか?

山﨑さん:意外だったのですが「観光コンシェルジュのお問い合わせ窓口」というものを、LINE公式アカウントの項目の中に入れさせていただいていて、こちらが便利だと感じています。全国旅行支援や、平戸市の独自のキャンペーンをさせていただいていた中で、やはりお客様から「わからない」といったご質問が多く寄せられます。(全国旅行支援は現在ながさきで深呼吸の旅へ変更となっております。)以前までは電話でお問い合わせいただいていたのですが、LINEのチャット形式でもお問い合わせをいただくようになりまして、時間があるときに返信できるなど、業務の負荷が減少して便利だと思いました。

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また、「市の観光情報」というものも大きな項目として入れさせていただくことで、お客様がインターネットでホームページなどを検索するという手間を省くことができました。平戸観光協会のLINE公式アカウントから、今実施されているキャンペーンやイベントがすぐにわかるので、こちらに関しても便利だなと思います。


—住民の属性を設定して情報をピンポイントで届けられる「セグメント配信」は、活用されていますか?

山﨑さん:はい。月に1回から2回は配信するようにしています。セグメント配信に関しては頻度が多すぎると、観光情報に登録いただいてるお客様にとっても煩わしくなってしまうので、大きなイベントやキャンペーンを行う際には、お客様に必要な情報をお伝えするために、セグメント配信を使わせていただいております。

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情報を精査して
わかりやすい検索を実現


—実際にGovTechプログラムを活用されてみて、効果や反響はありましたか?

山﨑さん:GovTechプログラムを導入した目的として、やはり旅行前にお客様がLINEを使って簡単に、平戸市の情報やイメージを知っていただけるように、観光スポット機能を導入させていただきました。実際にお客様が観光スポットを検索されたり、モデルコースというものを利用されたりと、お客様の行きたいコースなどをご覧いただいています。ですので、平戸市にお越しいただく前に「平戸市のイメージを事前につかむことができる」と、反響をいただいております。

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—「観光スポット機能」を開発される際に、こだわった点を教えてください

山﨑さん:平戸市には観光スポットや景勝地、世界遺産がたくさんございます。1000以上のスポットがありまして、最初はそれをすべて登録しようとしていました。しかし、あまりにも情報が多すぎると、お客様が情報を探しにくいことにも繋がります。そこで、情報を精査することにしまして、20から40ほどの項目に絞って登録させていただきました。お客様に平戸市のことを、まずは気軽に知っていただくことが目的でしたので、情報を絞ったことで観光スポット機能を活用しやすくなり、平戸市のことを知っていただける入り口になったと思います。

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観光スポット検索のメニュー
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現在地から観光スポットを検索
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LINEで詳細情報を確認


さまざまな施策と要因で
友だち登録数が上昇した


—ところで、GovTechプログラム導入時に比べて、現在は約4倍に友だち登録が増えました。友だち登録を増やすキャンペーンを実施されてみて、効果や反響はいかがでしたか?

山﨑さん:平戸市ではLINEアカウントに友だち登録をしてもらう際に「QUOカード500円分をプレゼント」というキャンペーンをさせていただきました。やはりお客様にとって一番目を引くものとして、QUOカードを選ばせていただき、まずは友だちを増やすことに焦点を置いてキャンペーンを実施しました。ほかにも宿泊キャンペーンやドライブキャンペーンなどを実施し、当初の3倍から4倍に登録者数を増やすことができました。こちらに関してはいろいろな点に恵まれたのかなと思います。

https://www.hirado-net.com/pblog/beafriend.html


—かなりの効果を感じられますが、キャンペーンは今後も続けられていくのでしょうか?

山﨑さん:観光客の皆様の「平戸市に対する満足度」などの情報も得られたので、今後ももしかしたらキャンペーンやアンケートを実施していく可能性がございます。


—住民の方や職員の方々からは、GovTechプログラムに対する反応はありましたか?

山﨑さん:職員からはいろいろな意見をいただきました。GovTechプログラムを構築中にも「こうした方がいいんじゃない?」という意見もいただいたので、職員の皆様の意見を合わせたような形で作れたこともあり、反応は良いかと思います。できるだけ利用時に不便さを感じないような作りにしたり、ボタンをあまり押さずにできるだけすぐに求めている情報にたどり着けるような仕組みにしまして、「わかりやすい」という反応をいただいています。


—なるべくシンプルでわかりやすくしたのですね。最後の質問になりますが、GovTechプログラムは、今後はどのような活用法を予定されていますか?

山﨑さん:ゆくゆくは「予約システム」などを導入できればと考えています。詳細にかんしては今後検討が必要ですが。近い未来としましては、GovTechプログラムで予約機能を開発して、お客様が簡単に平戸市に関するご予約をできるようなコンテンツがあると便利さらに需要が広がることが考えられます。ほかにもクーポンの配布など、さまざまな可能性があると感じています。

従来までのチラシやパンフレットと併用する形で、LINEによる情報発信を活用することで、観光客にとってもさまざまなメリットが感じられるようになりました。旅行前に現地の情報を調べたり、雰囲気をつかめることで、より安心して満足度の高い旅行を楽しめます。

また、県外の方にも平戸市の魅力が伝わることで、新規のお客様の流入が期待できます。伝えたい魅力やメッセージを、きめ細やかに発信できるのが、GovTechプログラムの利点といえるでしょう。

平戸市が実装した「観光スポット機能」や、友だちを増やすことを目的とした「キャンペーン」は、他の自治体にとっても参考になったはず。今後もさらに盛り上がりを期待できる平戸市の未来を、強く感じられる取材になりました。

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