【福岡県粕屋町】低コストかつ短期間で開設。「発信する情報に親近感が増しました」

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福岡県粕屋町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報をセグメント化した情報発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報のお問合せや、コロナワクチン予約システムによる各種申請・予約などの自治体業務をデジタル化することができます。
粕屋町 総務部 協働のまちづくり課
主事:南里 美咲さん、主幹:野田 悠紀さん、主事:平松 雄介さん
(※記事中では敬称略)

「持ち運べる行政」を実際に導入し市民の生活をきめ細やかに支える自治体にインタビュー

福岡県粕屋町では「スマート公共ラボ with LINE SMART CITY GovTechプログラム」を導入後、町民から喜びの声が届いているそうです。新型コロナウイルスに関する最新情報から、今日のゴミ出し情報まで、町民の生活をきめ細やかにサポートしています。また、リッチメニューには視覚的にやさしい色合いのデザインを採用したことも、粕屋町のこだわりです。では、協働のまちづくり課広報広聴係に所属される3名の方々にお話を伺ってみましょう。

—粕屋町様では、元々LINEを活用されていましたか?

野田:今回、GovTechプログラムの導入に伴い、町のLINE公式アカウントを開設しました。


—スマート公共ラボを導入しようと思われた理由を教えてください。

野田:アプリケーションツールとして利用者が多いLINEを活用した情報発信を検討していた中で、LINE Fukuoka株式会社様が2020年10月から自治体が汎用的に活用できる「LINE SMART CITY GovTechプログラム」のソースコードの提供を開始することを知りました。セグメント配信やFAQチャットボットなどの必要とする機能が実装されており、導入コストが安価であったこと、さらに今後も自治体のニーズに応じて機能が拡充されていくことが決め手になりました。


—よりきめ細やかな情報発信を求めていた中で、GovTechプログラムが条件と合致したのですね。導入するまでに、各部署内で困っていたことはありましたか?

野田:自治体のホームページは情報量が多いため、トップページから分かりやすい場所にページを配置していても、情報にたどりつくまで時間がかかってしまったというご意見をいただくことがあります。特に、新型コロナウイルス感染症に関する情報は、多くの方が必要とされていることを日頃の問い合わせで感じていましたので、タイムリーに必要とする人に必要な情報を自治体側から届けることができたらいいなと思いました。

 また、ごみ出しに関する問い合わせが多かったので、キーボード入力でごみの分別を検索できる「ごみの分別検索」や「ごみ出し日案内(セグメント配信)」は入れた方がいいという意見があがっていました。

福岡県粕屋町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報をセグメント化した情報発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報のお問合せや、コロナワクチン予約システムによる各種申請・予約などの自治体業務をデジタル化することができます。
実際に活用されているごみ検索機能


オリジナルデザインを工夫し
やさしい色合いで親しみやすく

福岡県粕屋町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報をセグメント化した情報発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報のお問合せや、コロナワクチン予約システムによる各種申請・予約などの自治体業務をデジタル化することができます。

—では、導入決定までのプロセスやエピソードを教えてください

平松:新型コロナワクチン接種に関する情報配信を早期に開始したいという考えから、1月の議会臨時会で債務負担行為を計上して予算を確保し、年度内に契約を締結して、打ち合わせ等を始めました。
 
 また、リッチメニューのデザインは、2020年3月にリニューアルした町公式ホームページのデザインに合わせ、視覚的に優しい色合いで親しみやすいイメージで作成していただきました。複数の案をいただきましたので、業務担当課の職員も含めた20名程度の投票形式で決定し、楽しかったです。

福岡県粕屋町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報をセグメント化した情報発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報のお問合せや、コロナワクチン予約システムによる各種申請・予約などの自治体業務をデジタル化することができます。
やさしい色合いで見やすいデザイン
福岡県粕屋町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報をセグメント化した情報発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報のお問合せや、コロナワクチン予約システムによる各種申請・予約などの自治体業務をデジタル化することができます。

平松:損傷報告機能に関しては、当町では道路と公園の損傷・不具合を受け付けますが、日頃の業務にプラスして道路環境整備課と都市計画課の運用体制がとれるかという議論はありました。しかし、いろんな課題は出てくるかも知れないけれど、危険箇所を早期に発見する目的として、まずは試験運用でやってみようということで導入しました。当課も通報の取りまとめや対応状況のホームページ公表などを担当し、3課で協力しています。

福岡県粕屋町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報をセグメント化した情報発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報のお問合せや、コロナワクチン予約システムによる各種申請・予約などの自治体業務をデジタル化することができます。
損傷等を報告できる画面


各課と協力し合うことで
スムーズに進んだ導入準備

平松:導入準備は年度末の業務多忙な時期ではありましたが、業務担当課と機能についての意見交換をしたり、チャットボット設計を短期間でやりとりしたりしました。当課だけでなく、業務担当課の職員も協力的に確認作業などを行ってくれたことが、スムーズに進めることのできた理由だと思います。


—さまざまな課の方々と協力しあうことで、よりよいものに仕上げていったのですね。実際に利用される、町民の登録者数を増やすために施策は行いましたか?

平松:広報紙やホームページに掲載するだけでなく、町内の公共施設、駅、店舗などにポスターを掲示させてもらいました。また、名刺サイズの「お友だち募集」カードを町内で配布し、PR活動を行っています。

福岡県粕屋町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報をセグメント化した情報発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報のお問合せや、コロナワクチン予約システムによる各種申請・予約などの自治体業務をデジタル化することができます。
実際に活用されている販促ツール


—LINEのイメージカラーである緑色が映えて、ひと目でわかりやすいデザインですね。GovTechプログラムを導入するまでに、期待や不安はありましたか?

野田:導入準備中の2021年3月にLINEの国内ユーザーの日本国外での個人情報の取り扱いに関する報道があり、国の動向を踏まえるために、公開時期を1か月程度後ろにずらし、5月20日にLINE公式アカウントを公開しました。政府機関・地方公共団体等における業務でのLINE利用状況調査を踏まえた今後のLINEサービス等の利用の際の考え方(ガイドライン)に基づく運用を行うことで、情報配信を開始しました。


今後は町民以外の方にも
街の魅力を発信していきたい

—導入後に嬉しかったこと、助かったこと、意外だったことはありましたか?

南里:友だち数が徐々に増えていくのが、うれしかったです。町民以外の方で登録している方もいらっしゃるようですので、町の魅力を発信するような内容も考えていきたいと思います。

福岡県粕屋町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報をセグメント化した情報発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報のお問合せや、コロナワクチン予約システムによる各種申請・予約などの自治体業務をデジタル化することができます。
四季を感じられる駕与丁公園(かよいちょうこうえん)


—導入後に困ったこと、改良をしてほしい点はございますか?

平松:毎年、全国的に大雨等による災害が増えていますので、防災機能を利用して、避難場所の情報などを調べる人も増えてくると思います。今後も、機能強化が図られたらいいなと思っています。


—導入後、職場仲間からの反応はいかがでしたか?

南里:イベントの中止等の急なお知らせを出したい時など、発信しやすい媒体が増えてよかったという感想をいただいています。また、媒体が増えたことで、「新しく始める事業をどのように発信するか」、「最新の情報が発信できているか」など職員の情報発信に対する意識も高まったように感じます。

福岡県粕屋町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報をセグメント化した情報発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報のお問合せや、コロナワクチン予約システムによる各種申請・予約などの自治体業務をデジタル化することができます。
園内には180種約2,400株のバラが咲き誇る


視認性の高いアイコンで
情報を検索しやすいと好評

—新たな情報発信ツールが事業に寄り添うことで、より幅広く可能性が広がったように感じました。市民の方々からの反応はいかがですか?

南里:ホームページから情報を探すよりも、大きなアイコンから直感的に情報を取得できてわかりやすいという感想をいただいています。また、セグメント配信の中では、ゴミ出し日のお知らせが好評です。これまでは、カレンダーにゴミ出し日を書いてチェックする必要があったのですが、事前にメッセージが届くので、出し忘れもなくなったそうです。

福岡県粕屋町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報をセグメント化した情報発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報のお問合せや、コロナワクチン予約システムによる各種申請・予約などの自治体業務をデジタル化することができます。


—たしかにアイコンなら視覚的にわかりやすいので、ご高齢の方にとっても便利に活用できそうです。今後の拡充予定はいかがですか?

平松:導入がゴールではないので、今後も友だち数が増えていくように、ニーズを把握しながら、きめ細やかな情報配信と機能の拡充を行っていきたいと思います。


—では最後に、まだ導入を迷っている自治体様へメッセージをお願いします

平松:住民の方々が使い慣れたLINEを通して情報発信をすることで、発信する情報にも親近感がプラスされているように感じます。オープンソースのGovTechプログラムを利用することで、便利な機能を持つLINE公式アカウントを、低コストかつ短期間で開設できます。ぜひ、この機能を活かして必要な情報を適切な人へ、タイムリーに届けましょう。

福岡県粕屋町による自治体LINE公式アカウントの活用事例。スマート公共ラボは、LINE公式アカウントを活用し自治体業務のDXを実現できるサービス。広報をセグメント化した情報発信から、AIチャットボットを活用しごみ捨て情報のお問合せや、コロナワクチン予約システムによる各種申請・予約などの自治体業務をデジタル化することができます。
春には700本もの桜が満開に

リッチメニューのデザインからこだわり、視覚的にやさしい色合いを導入した粕屋町。サービスを利用する方が受ける印象も、やわらかな肌触りになったように感じました。若い方はもちろん、LINEをほとんど使ったことのなかった高齢者の方にとっても、GovTechプログラムは生活に欠かせない存在になってきています。各自治体ごとにデザインを工夫できるなど、細やかにカスタマイズできる点も魅力のひとつ。今後導入されていく自治体でも、さまざまな個性を輝かせながら、存在感を高めていくことが期待されます。

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